フリーランスや個人事業主の方だと、1円でも納税額があれば、原則として確定申告を行わなければなりません。
しかし、同じ年にアルバイトをしていた場合は、若干ですが取り扱いが変わります。
今回は給与所得(副業)がある事業主の確定申告についてまとめてみます。
(1)確定申告をしなくても良い場合
アルバイト先で年末調整を受けていて、事業所得の金額が20万円以下であれば、確定申告をしなくても良いとされています。
同様に、会社員でマンションの家賃収入や副業の仕事がある場合も、不動産所得の金額や副業でやっているビジネス、
副業アルバイトの給与収入額の合計額が20万円以下であれば確定申告は不要です。
ただし、確定申告の義務がないといっても、青色申告をしていれば赤字の繰越や65万円控除のために確定申告しておく方が得です。
(2)確定申告する場合の注意点
副業でアルバイトをしている場合に必ず用意しなければならない書類は、アルバイト先から受け取る源泉徴収票です。
アルバイト先から受け取っていない場合は、確定申告書の作成までには必ず受け取っておきましょう。
他にも不動産所得があるなら、通常の確定申告と同様に、損益計算書や貸借対照表を添付して確定申告を行います。
確定申告をする場合の注意点としては、すべての所得を漏れ無く申告するということです。
確定申告の義務のところで触れた20万円の基準は、あくまで確定申告の義務があるかどうかを判断するためで、
実際に確定申告する場合は、すべての所得を申告する必要がありますので、注意が必要です。
(3)確定申告の時期
確定申告書は、毎年2月16日から3月15日までの間に、申告者の住所所在地を管轄する税務署に提出します。
ただし、給与所得者が還付を受けられる場合は、翌年1月1日以降であれば還付を受けるために確定申告書を提出出来ます。
給与から天引きされた税金が還付される方については、通常の申告よりも早く受付してくれるということです。嬉しいですね。
しかし、この取扱は事業所得の赤字の繰越を伴う場合は適用されません。
赤字を繰り越すための確定申告書の提出期限は原則通り2月16日から3月15日です。
(4)まとめ
給与所得(副業)がある場合でも、事業主の場合は確定申告をしておいたほうが得するケースがほとんどです。
確定申告の義務はなくても、赤字を繰り越すことが出来たり、65万円控除が使えたりと、申告をしたほうが何かと得することが多いので、
事業主の方は毎年きちんと確定申告を行っておくとよいでしょう。